消費者契約法に関連する消費生活相談の概要と主な裁判例等(独立行政法人国民生活センター)

2020年12月15日

*詳細な内容につきましては、本ページの最後にある「報告書本文」をご覧ください。

全国の消費生活センター等には、消費者と事業者との間で締結される商品やサービスの契約に関して多数の相談が寄せられており、消費生活相談の現場では各種の法令等を考え方の前提にして、その被害の救済に取り組んでいます。

なかでも消費者契約法(以下、法)は、あらゆる消費者契約を対象として、事業者の不当な勧誘や不当な契約条項によって被害を受けた消費者の事後救済を可能とするもので、消費者契約にかかわるトラブルを解決する有効な手段として活用されています。

国民生活センターでは、法に関連する消費生活相談を整理し、「事業者の努力義務」や事業者の「不当な勧誘・不当な契約条項」について、代表例と傾向をまとめています。また、法の施行(2001年4月1日)後は、法に関連する主な裁判例等について収集し情報提供しています。

今回は、2020年3月公表以降に把握できたものをとりまとめました。

法に関連する消費生活相談の概要

法に関連する消費生活相談として、「事業者の努力義務(3条関連)」、「不当な勧誘(4条関連)」「不当な契約条項(8~10条関連)」の代表的な例とその件数について、直近3年度分をまとめています。

事業者の努力義務(3条関連)
 「契約・解約」に関する相談のうち、「契約条項の明確化」(3条1項1号)および「情報提供」(3条1項2号)に関連する相談の内容を挙げています。契約条項や契約内容などが「難解」であった相談については、インターネット回線やスマートフォンの通信契約の契約内容について「複雑で理解できない」といった相談が目立ちます。

不当な勧誘(4条関連)
「販売方法」に関する相談のうち、不当な勧誘が関連した代表的な販売手口等を挙げています。「消費者を誤認させる勧誘」のうち、「虚偽説明」、「説明不足」、「サイドビジネス商法」は、主に事業者のセールストークに問題のあったものです。
「販売目的隠匿」、「無料商法」、「点検商法」、「身分詐称」は主に勧誘の入り口の段階で消費者を誤認させる手口です。
「消費者を困惑させる勧誘」では、「強引・強迫」行為に関する相談件数が多くなっています。
「過量販売」、「次々販売」は消費者に必要以上の契約をさせる手口です。

不当な契約条項(8~10条関連)
「契約・解約」に関する相談のうち、不当条項に関連する相談の内容を挙げています。法9条1号に関連する「解約料」に関する相談は、インターネット回線やスマートフォンの通信契約、モバイル通信契約の解約料に関する相談が中心となっています。

 

法に関連する主な裁判例

当センターが法の施行(2001年4月1日)後から2020年9月末日までに把握した、法に関連する主な裁判例は545件です。
2020年3月18日に公表した「消費者契約法に関連する消費生活相談の概要と主な裁判例等」
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200318_1.html
以降に把握した66件の判決等を掲載しました。
66件の内容を見ると、「不当な勧誘(4条)」関連の判決が20件、「不当な契約条項(8~10条)」関連の判決が47件(うち4件は「不当な勧誘(4条)」と重複)、適格消費者団体が法に基づいて差止請求を行う「消費者団体訴訟」の判決が3件でした。

本件連絡先 相談情報部

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