日本被団協のノーベル平和賞受賞へのお祝いのメッセージ
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞受賞、心よりお祝いを申し上げます。
ノーベル賞委員会は、受賞の理由を「被団協は核兵器のない世界を実現するための努力と核兵器が二度と使用されてはならないことを証言によって示してきた」、また、「核兵器の使用は道徳的に容認できないという国際規範の確立に多大な貢献をした」としています。しかし、その道のりは決して容易で平坦なものではなく、身体的、精神的な苦痛や、筆舌に尽くしがたい苦労と努力の積み重ねだと受け止めています。あらためて核兵器の惨禍を経験された皆様の長年に亘る地道な取組みに敬意を表します。
私たち神奈川県生協連は、「平和とよりよい生活のために」をスローガンに掲げ、戦争や核兵器のない平和な世界を目指し、様々な活動に取り組んできました。中でも日本被団協とは、日本被団協の都道府県組織である、神奈川県原爆被災者の会とともに、NPT再検討会議への代表派遣や、国連での原爆展の開催、ヒバクシャ国際署名など、国内外で様々な活動を協働してまいりました。今後も、一刻も早く核兵器廃絶が実現するよう、被爆者の方たちに寄り添った取組みをすすめていきます。
今世界は、ウクライナや、ガザ、中東など平和とは程遠い状況が続いています。ノーベル賞委員会が「現在進行中の戦争で核兵器を使用するという脅しも行われている」と指摘している通り、核を巡る国際情勢は緊迫化してる状況です。今回の受賞が、そうした世界の無責任な指導者への警鐘となることを期待するとともに、あらためて世界の指導者に対し、核兵器廃絶と世界各地での戦闘行為の即時停止を強く呼び掛けます。
2024年10月14日
神奈川県生活協同組合連合会
代表理事会長 當具 伸一