[神奈川県生協連] 6月は食育月間です

2019年06月06日

毎年6月は「食育月間」です。食育月間では、国、地方公共団体、関係団体などが協力して、食育推進運動を重点的かつ効果的に実施し、食育の一層の浸透を図ることとしています。期間中は、全国規模の中核的な行事として食育推進全国大会が山梨県甲府市で開催されるほか、全国各地で食育をテーマとした多くの取組やイベントが実施されます。
<以下、農林水産大臣発出の「平成 31 年度(2019 年度)「食育月間」実施要綱>

1.趣旨

食をとりまく社会環境が大きく変化する中で、子供たちが健全な心と身体を培い、未 来や国際社会に向かって羽ばたくことができるようにするとともに、全ての国民が心身 の健康を確保し、生涯にわたって生き生きと暮らすことができるようにすることが大切である。このためには、様々な経験を通じて食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育を推進することが求められており、子供から成人、高齢者に至るまで、生涯を通じた食育を推進する必要がある。

食育を推進するための活動については、「食育基本法」(平成 17 年法律第 63 号)及 び「第3次食育推進基本計画」(平成 28 年3月食育推進会議決定。以下「基本計画」という。)等を踏まえ、多様な主体の参加と協力を得て、国民運動として全国において展開することが重要である。

基本計画により、毎年6月が「食育月間」として定められており、同期間中に、各種広報媒体や行事等を通じた広報啓発活動を重点的に実施することにより、食育に対する理解を深め、食育推進活動への積極的な参加を促し、その一層の充実と定着を図るもの とする。

なお、「食」は、子供たちが豊かな人間性を育んでいく上で重要であることから、広く国民が子供の食育に取り組む契機となるよう配慮することとする。

また、特に、20 歳代及び 30 歳代の若い世代は、食に関する知識や意識、実践状況等 の面で他の世代より課題が多い一方で、これから親になる世代でもある。このため、こうした若い世代に対しても、食に関する知識を深め、意識を高め、心身の健康を増進する健全な食生活を実践することができるように食育を推進する。

2 期間

平成 31 年(2019 年)年6月1日(土)~6月 30 日(日)の1か月間

3 実施体制

農林水産省をはじめ、内閣府、消費者庁、文部科学省、厚生労働省等の食育を推進する関係府省庁が協力しつつ実施する。また、地方公共団体並びに関係機関・団体に対しても参加を呼び掛け、全国的な食育推進運動の展開を図る。

4 重点事項

国民の食生活における様々な課題に対応し、国民の心身の健康の増進と豊かな人間形 成に資するため、以下の事項の重要性について、重点的に普及啓発を図る。

(1)食を通じたコミュニケーションの促進と子供の生活リズムの向上 食を楽しみながら食事の作法・マナー、食文化を含む望ましい食習慣や知識の習得 が図られるよう、家庭における共食など食事等の場における食を通じたコミュニケー ションを促進する。 さらに、朝食をとることや早寝早起きを実践すること等、子供の基本的な生活習慣 を育成し、生活リズムを整える。 また、家庭生活の状況が変化する中で、家庭における共食が難しい人が増えている ことを踏まえ、子供や高齢者を含む全ての国民が健全で充実した食生活を実現できるよう、地域や所属するコミュニティ等を通じ、コミュニケーションや豊かな食体験に もつながる共食の機会を提供する。 なお、NPO 等により子供たちに対し共食の機会を提供する取組(子供食堂等)が実 施されていることを踏まえ、地域における食育の推進に当たり、これらの取組との連 携や、環境整備に配慮する。

(2)健康寿命の延伸につながる健全な食生活の実践の促進 健康寿命の延伸につながるよう、「食生活指針」、「食事バランスガイド」、「食育ガイド」等の普及啓発を通じ、減塩等の推進やメタボリックシンドローム、肥満・やせ、低栄養等の予防や改善、栄養バランスに優れた「日本型食生活」等の健全な食 生活の実践を促進する。

(3)食の循環や環境への意識の醸成 農林漁業体験や食品の調理に関する体験等食に関する様々な体験活動、食前食後の 挨拶の習慣化等を通じ、食料の生産から消費に至る食の循環を意識し、自然の恩恵や、 生産者を始めとした食に関わる多くの関係者の様々な活動により食が支えられていることへの感謝の念を持ち、食料問題を含め食の循環に関する理解を深めるとともに、 「もったいない」という精神で、国、地方公共団体、食品関連事業者、消費者等の様々な関係者が連携した食品ロス削減国民運動を展開する。

(4)伝統的な食文化に関する関心と理解の増進 伝統食材など地場産物を活かした郷土料理、食事の食べ方や作法等、我が国の豊か で多様な伝統的食文化に関する関心と理解を深め、保護・継承を推進する。

(5)食品の安全性に関する情報提供と食品情報に関する制度の普及・定着 食品の安全性に関する意識と関心を高めるとともに、食品の安全性に関する様々な 情報について国民が十分に理解し活用できるよう、食品中の放射性物質に関するリス クコミュニケーションを始めとした消費者に対する正確で分かりやすい情報提供等の 充実、及び食品情報に関する制度の普及・定着を図る。

(6)都道府県・市町村が作成する食育推進計画の普及 地域において関係者が食育に関する課題や取組の方向性を共有し、連携・協働して 取組を推進していくため、都道府県及び市町村がそれぞれ作成する食育推進計画について、地域の教育関係者、農林漁業者、食品関連事業者、ボランティア等食育に関わる様々な関係者に対し、各種会合における説明、広報誌・機関誌への掲載等を通じて 共有を図るとともに、地域住民への周知に努める。

5 主な実施事項

(1)食育推進全国大会の開催 平成 31 年(2019 年)6月29 日(土)及び30 日(日)、 山梨県甲府市におい て、農林水産省、山梨県、甲府市及び第 14 回食育推進全国大会山梨県実行委員会の共 催により、関係府省庁の連携・協力の下、シンポジウム、ワークショップや展示会等 を中心とした中核的な行事である第 14 回食育推進全国大会を開催する。

(2)各地域における行事等の開催 関係府省庁、地方公共団体、関係機関・団体等様々な主体において、シンポジウム、 講習会、展示会、調理や生産等の体験活動等の食育をテーマとした行事等を全国各地 で開催する。

(3)各種広報媒体等の活用 関係府省庁、地方公共団体、関係機関・団体等様々な主体において、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、ホームページ、SNS(ソーシャルネットワークサービス)等各種 広報媒体を活用するとともに、世代区分等に応じた具体的な取組を提示した「食育ガイド」等を活用した食育の普及啓発を実施する。

(4)日常的な活動の場の活用 関係府省庁、地方公共団体、関係機関・団体等様々な主体において、それぞれの日 常的な活動(特に、教育・保育、医療・保健、農林漁業、食品関連事業等に関する活 動)の場所や機会を積極的に活用した食育の普及啓発を実施する。

6 食育月間実施上の留意事項

(1)毎年6月の「食育月間」及び毎月 19 日の「食育の日」に関する認知度を高めるため、 情報発信をこれまで以上に充実させるよう努める。

(2)より効果的な食育推進運動を実施する観点から、広報媒体への相乗りや行事の共催 等、関係府省庁、地方公共団体、関係機関・団体等様々な主体相互が積極的な連携を 図り、相乗効果の確保に努める。

(3)食育の推進が成果を挙げるためには、国民が自ら取り組むことが重要であることか ら、国民が共感し自発的に食育を実践する意識と意欲が醸成されるよう配慮する。

(4)食育推進運動を継続的に展開するため、仕事と生活の調和の推進や家族や地域の大 切さ等の観点にも配慮しつつ、「食育の日」の普及啓発を行うとともに、家族そろって楽しく食卓を囲むことを呼び掛ける。

食育月間のポスターはこちら