「(仮称)川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」制定に心より賛同します

2019年07月04日

神奈川県生活協同組合連合会
代表理事会長 當具 伸一

7月8日から8月9日まで、「(仮称)川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」がパブリックコメント手続きに入っています。

私たちは、「条例制定の背景」「川崎市人権施策推進協議会からの提言について」「条例制定について」「不当な差別のない人権尊重のまちづくりの推進」「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進」「その他(雑則、罰則、施行期日等)」から構成される素案について、全面的に支持し賛同を表明するものです。

2016年1月に在日コリアンの殺害を叫ぶデモが、川崎区桜本をめがけて行われようとしたときに、当時の川崎市人権・男女共同参画室の室長は、新聞記者の問いにこう答えたといいます。「法に触れている訳ではない。法務省が作った啓発ポスターを掲示しているが、それ以上の対応は難しい。」と。

忘れることはできません。

川崎市は、昨年3月にはヘイトスピーチに公共施設が悪用されるのを防ぐため、事前に規制することを盛り込んだガイドラインを施行していますが、この間の川崎の状況を見れば、とても実行性の点で有効であるとはいえません。罰則規定は課題でした。

確かにヘイトスピーチ回想法施行以降、「死ね、殺せ」というような、あからさまなヘイトは減ったかもしれません。しかし巧妙で陰湿になって広がっていると指摘されています。インターネットを使った差別発言は、拡大の一途を辿っています。政治団体を名乗り、自治体議員選挙の立候補者として、ヘイトスピーチが繰り返されていたことは、記憶に新しいところです。ヘイトスピーチ解消法の実行性が問われていました。

川崎市人権施策推進協議会の提言では、条例検討にあたり、「人権全般を見据えた条例制定であるべき」としており、本条例の特徴は「ヘイトスピーチ対策に特化したものではなく、ヘイトスピーチにつながっていく土壌に、直接対処する幅広い条例」とすること、本邦外出身者に対する不当な差別的言動を規制する条例として、「罰則等をもって規制する条例」とするとしています。

行政が差別に向き合い、差別をなくす主体となること、差別者にとって不自由な社会にすることが大事です。

差別の自由は言論の自由にはなりません。

希望ある市民社会のために、今回の川崎市の動きを全面的に支持し賛同します。

また相模原市でも制定を目指している条例について、6月28日の記者会見で本村賢太郎市長は罰則規定の導入を検討していることを明らかにしました。

そして、6月17日には黒岩祐治神奈川県知事が、「条例も含め、どのような取り組みが最も効果的か、整理・分析し、総合的な視点で研究していく」と答弁しています。7月3日の定例記者会見で林文子横浜市長が「(条例を)今すぐつくるところにはいっていない」と述べたことは大変残念ですが、県並びに横浜市の動きについて、重大な関心を持って見守っていきたいと思います。

ぜひ川崎市の「(仮称)川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」(素案)のパブリックコメントに意見を出して、差別のない人権尊重の川崎づくりをすすめましょう。