「電力の小売営業に関する指針」改定案に対する意見(神奈川県消団連)

2020年08月31日

経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部政策課電力産業・市場室
パブリックコメント担当 宛て

「電力の小売営業に関する指針」改定案に対する意見

団体名:神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 庭野 文雄
住所:〒222-0033 横浜市港北区新横浜2-6-13 新横浜ステーションビル9階
電話:045-473-1031 FAX:045-473-9272
E-mail:Fumio.Niwano@ucoop.or.jp

[御意見]

・該当箇所

1 需要家への適切な情報提供の観点から望ましい行為及び問題となる行為
(1)イ
ⅴ) 電気料金に公益性の観点から含まれている負担金額の請求書等への内訳明記

・意見内容

「発電事業等に係る費用として回収されるべき費用であって、公益性の観点から託送料金または賦課金により回収するものについて、小売電気事業者は、需要家への請求書・領収書等にその相当額を記載することが望ましい」と記述されていますが、記載の義務化が必要だと考えます。
したがって、この項目を(1)ア「問題となる行為」に移して、「記載することが望ましい」という表現ではなく、「記載しないことは問題がある」と変更してください。

・理由

料金請求の根拠となる情報については、原則として需要家が自ら把握することは困難です。このため、請求された料金が妥当かどうかを需要家が判断できるようにするためには、小売電気事業者が当該情報を需要家に示す必要があります。
情報の提供は、「電気の需要家の保護の充実を図り、需要家が安心して電気の供給を受けられるようにするとともに、電気事業の健全な発達」にとって前提条件であり基盤となるものです。
しかるに、「改定案」にあるように、「記載することが望ましい」というスタンスでは、必ずしも当該費用相当額が記載されるとは限らず、義務や罰則もないことから、各事業者により記載事項が異なり消費者には料金の内訳が示されないことが想定されます。そうなれば、消費者には電気事業者および電気料金の適正な比較検討、選択ができなくなります。それにより、電気事業の自由競争を阻害する恐れも出てきます。
したがって、料金請求の根拠となる情報については、記載を義務化することが必要だと考えます。

以上