[神奈川県消団連] 「北方領土を戦争で取り返す」発言の某は、国会議員の資格も資質もない

2019年05月28日

神奈川県消費者団体連絡会
事務局長 小林 正明

北方四島ビザなし交流に参加した衆院沖縄北方問題特別委員会に所属している国会議員が、元島民の団長に、四島返還について「戦争しないとどうしようもなくないですか」などと問い、北方領土返還の手段として「戦争をして奪い返すこと」に言及したといいます。

このビザなし交流は1992年、相互理解を深めて領土問題の解決に寄与する目的で始まったもので、元島民とロシア人島民が直接触れ合い、互いの信頼を醸成する場の筈です。元島民からは、「28年目を迎えたビザなし交流のページが元に戻ってしまうのでは」「元島民以外にもさまざまな立場の人が参加していた。国民の代表である国会議員があんな発言をするなんて、許されない。」「戦争を経験した元島民に対する発言として、あまりに非常識」「元島民は、戦争に自分の人生や生活を振り回されてきた。その自分たちに対して、戦争で島を取り返せ、と言うのは本当に無神経だ。」「地道に取り組んできたのに、こんなことがあれば台無しになってしまう。」と怒っていると報道されています。

北海道議会は22日、丸山議員の発言に対し「元島民や領土返還運動関係者はもとより、多くの道民にとって到底受け入れがたく、強い憤りを禁じ得ない」とし、平和的な手法による領土返還と平和条約の締結を訴える決議案を全会一致で可決する見通しとされています。

丸山議員の発言は、戦争による北方領土問題の解決を示唆したものと受け取られても仕方ないものです。日本は憲法9条で国際紛争を解決する手段として戦争と武力の行使、威嚇を永久に放棄しています。その趣旨に反する著しく不適切な発言です。また、改憲を目指す維新の会の国会議員から、戦争をけしかけるような発言がされたことは看過できるものではありません。消費者として、このような発言が出てくる現在の風潮を心底憂うるものです。

憲法第99条では、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」とあります。「北方領土を戦争で取り返す」発言の議員は、国会議員の資格も資質もありません。

「憲政史上例を見ない言論府が自らの首を絞める辞職勧告決議案」「可決されようがされまいが任期を全うする」とするのであれば、衆議院懲罰委員会を議長権限で開き、懲罰にかける理由を明らかにし、弁明の機会も与え、その全てを国民に明らかにして堂々と結論を出すべきです。