かながわCo-ネット「地産地消現地学習会」開催しました

2020年02月17日
「三浦から発信する地域イノベーション」

 

かながわCo-ネット(神奈川県協同組合連絡協議会)では県内の協同組合が地域でつながり・協同して発展すること、そして県内農林水産物の地産地消の促進をめざして活動しています。

2月7日(金)、会員組織である三浦市農業協同組合、長井町漁業協同組合、県漁業協同組合連合会や神奈川県水産技術センターの協力により、快晴の天候のもと標記学習会を開催し、会員9組織他から23名が参加しました。(参加会員組織:ユーコープ、パルシステム神奈川ゆめコープ、県生協連、県漁連、ワーカーズコープセンター事業団、JAさがみ、JA湘南、JAかながわ西湘、JA県中央会)

今回の学習会は、「三浦から発信する地域イノベーション」と題し、一次産業の連携による地域資源を活用した地域イノベーションについて学習し、私たちの地域での応用のヒントを探るもので、以下の視察先を訪ねて知見を深めました。

 

(1)三浦市農協

大根の食べ比べ

今回の目的の一つであった「キャベツ収穫体験」は、予定していた畑のキャベツが昨秋の台風の影響により生育不良となり、残念ながら実施できませんでした。今年の暖冬の影響により全般的に野菜の生育が旺盛となっている一方、このような生育不良の農産物もあり、気象の影響をダイレクトに受ける農業の難しさを実感しました。

畑の視察

三浦市農協営農部の板倉さんから、そのような三浦市内の農業の現状やかながわブランド品である特産「三浦のダイコン」、「三浦キャベツ」の特徴を教えていただき、大根を試食しました。あわせて、農家組合員の高齢化、市内での農業経営規模の二極化傾向、若手農家の婚活事情、労働力不足などの地域課題とその解決に向けた農協の取り組みについても学習しました。

(2)神奈川県水産技術センター

臼井研究員の説明

城ヶ島にある県水産技術センターでは、利波所長から同センターの取り組みや県内の漁業の説明を受けるとともに、施設を見学させていただきました。特に、臼井研究員のキャベツウニのお話は興味深いものでした。
暖化により増加しているムラサキウニは、海藻を食い尽くす「磯焼け」を起こし、漁業資源であるアワビやサザエの生息域を脅かしています。キャベツウニの研究は、ムラサキウニの食用化を通じた駆除の促進と、ムラサキウニの生育期に地域で旬を迎えるキャベツの流通規格外分の有効活用を目的とし、地域の一次産業の課題を結びつけながらそれらを解決しようとする取り組みです。

キャベツを食べるウニ

同センターは、9~12月に一般向けの週2回の見学受け入れを行っているほか、「意見交換」を目的とした団体視察の受け入れも行っているとのことで、まずは気軽にお声がけいただきたいとのことです。(県水産技術センターTEL:046-882-2311)

(3)まとめ

上記視察先の他、長井町漁協が運営する「長井市場食堂」でお刺身をいただいたり、県漁連まぐろ直販センターや「うらり」で新鮮な海産物・農産物のお買い物をしたり、冬の三浦を満喫しました。

私たちが暮らす地域は様々な課題を抱えていますが、その解決には柔軟な発想や身近な協力者の存在が不可欠です。かながわCo-ネットの繋がりがその一助となることを願っています。

 

日時 2020年2月7日(金)
主催 かながわCo-ネット(神奈川県協同組合連絡協議会)
参加 9団体23名(参加団体 JAさがみ、JA湘南、JAかながわ西湘、JA神奈川県中央会、ユーコープ、パルシステム神奈川ゆめコープ、ワーカーズコープセンター事業団、神奈川県漁業協同組合連合会、神奈川県生協連)
訪問先 ① 三浦市農業協同組合本店
② 長井町漁協「長井市場食堂」
③ 県漁連まぐろ直販センター
④ うらりマルシェやさい館
⑤ 県水産技術センター